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一帯一路「外来種拡散リスク」 中国科学院、対策強化を提言

 中国科学院などのチームは、中国が掲げる巨大経済圏構想「一帯一路」で物や人の流れが盛んになると、外来種が拡散して世界中で生態系に悪影響が起きかねないとする研究結果を、米生物学誌「カレント・バイオロジー」に発表した。

 2013年に中国が示した「一帯一路」は、同国から欧州を陸と海で結ぶ巨大経済圏構想。陸路は中央アジアやロシアなどを、海路は東南アジアやアフリカなどを通る。中南米やオセアニアなども含め120以上の国が参加する。
 経済圏には「生物多様性ホットスポット」と呼ばれる、生物学上貴重な地域が全世界の約8割を占める27カ所含まれる。経済活動が盛んになって人や物の移動が増えると、各地の生き物が別の地域に持ち込まれる可能性が高まる。
 研究チームは、クマネズミやアカミミガメ、ウシガエルなど生態系への悪影響を及ぼすリスクが高い外来脊椎(せきつい)動物816種について、世界各地への侵入リスクを調べた。
 特に6本の陸路に沿った地域で侵入リスクが高かった。また、西アフリカやニュージーランド、中米などで参加国のうち68カ国にまたがる14カ所は、外来種が持ち込まれて、定着する可能性の高い「侵入ホットスポット」になるリスクが高いという。悪影響がある外来種に適した気候を持つ国は82カ国に上った。
 研究チームは「経済的に豊かでない国も少なくなく、チェック体制の強化や駆除技術の開発のための基金設置などが必要だ」と提言している。
 一見、構想に批判的な内容にもとれるが、チームは論文で「一帯一路は環境保全に資するものになると中国政府は期待しており、参加国に環境政策の強化を呼びかけている」と紹介。今回のチームの提言がその実現に重要だとしている。

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