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光を高エネルギーへ、フィルム開発 県、特許取得 発電効率向上など /和歌山県

 県は、光を通すとより高いエネルギーの光に変換するフィルムを開発し、特許を取得したと発表した。将来、太陽光発電パネルに貼って発電効率を高めたり、窓に貼って室内を明るくしたりすることなどが期待されるという。
 県工業技術センターによると、フィルムは透明でプラスチック製。厚さは髪の毛の5分の1程度の薄さという20ミクロンで、曲げられる。汎用(はんよう)性が高く、工業製品などへ利用しやすいのが特徴という。フィルムの開発により、これまで液体中など空気に触れない状況でしか起こらなかった、低いエネルギーの光が高いエネルギーの光に変換される現象を空気に触れる状況でも起こし、実用化できるようになったという。昨年11月に特許が認められた。
 このフィルムを使うことで太陽光発電パネルの発電効率を上げることが期待される。また、窓に貼れば、赤外線を可視光に変換し屋内を明るくすることができ、省エネの向上も望めるという。遮熱・断熱効果も見込めるとしている。
 フィルムを開発した森智博主査研究員は「使われていない光を使えるようにしようと思って開発した。県内の化学メーカーなどに声をかけて実用化を進めていきたい」と話した。

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