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ストップ、鳥獣被害 相模原市、防止計画策定へ /神奈川県

 有害鳥獣による被害を減らそうと、相模原市が「鳥獣被害防止計画」の策定に乗り出した。イノシシやニホンジカ、ニホンザルなどによる農作物や市民生活への被害が深刻化しているためだ。情報通信技術(ICT)など新技術を活用した対策を盛り込み、今年度中の策定を目指す。
 市津久井地域経済課によると、2017年度の農作物被害はニホンザルが263万円、イノシシが206万円、ニホンジカが75万円などとなっている。計651万円で、前年度から146万円増えた。物品の損傷や生活上の脅威といった生活被害件数は、アライグマが92件、イノシシが61件、ニホンザルが56件だった。
 ニホンザルによる被害は津久井地域の中山間地域で発生しており、果樹や野菜類などの農作物被害が拡大している。地域住民が追い払っているが、それでも多くの群れが広範囲に出没を繰り返している状況だ。ニホンジカは最近では市街地にも出没、イノシシは住宅周辺でも目撃情報が多いという。
 計画では、19年度からの3カ年で年間の被害金額を455万円に減らす目標を掲げる。市と市民、関係機関が一体となって被害防止に力を入れていく。
 ニホンザルについてはGPSによる個体群の位置情報システムを構築し、地域住民に周知し、自主的な防衛対策を図ることを検討。ニホンジカやイノシシに対しては、侵入防止のための広域防護柵を設置する。このほか、ドローンを活用した野生生物の実態把握も行う。同課は「被害防止施策を効果的、効率的に実施するため、関係機関で連携していきたい」としている。
 

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