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優しい香りと甘み、焼き芋リキュール 三芳、紅赤原料に開発 /埼玉県

 焼き芋の香ばしさや優しい甘みを生かしたリキュール「富の紅赤 OIMO ほっこり」が発売された。三芳町のサツマイモ農家でつくる川越いも振興会と加須市の酒造会社「釜屋」が、伝統品種のサツマイモ「紅赤」を原料に開発した。
 1本(720ミリリットル入り)1718円。アルコール度数は10%で、女性や若い世代にも飲みやすく仕上げたという。
 川越いも振興会は、雑木林で集めた落ち葉を2年ほどかけて堆肥(たいひ)にし、それを入れた畑で栽培する江戸時代からの伝統農法で紅赤などのサツマイモ栽培を続けている。同農法は「武蔵野の落ち葉堆肥農法」として日本農業遺産に認定された。
 紅赤は120年前に県内で見つかった突然変異の品種で「ほくほくした食感」と「上品な甘み」が特徴という。焼き芋リキュールは紅赤誕生120年を記念して、同振興会の早川光男さん(53)を中心にした若手グループが4年ほど前から釜屋と試作を重ねて商品化に取り組んできた。
 「より広く紅赤の良さを知ってもらおうと考えた」と早川さん。同振興会では農業の6次産業化を模索して、紅赤の芋焼酎や、大学いものタレなどを商品化している。
 原料の紅赤は収穫後、甘みを増すために2カ月ほど寝かせたもの。同振興会所有の焼き芋機で香ばしく焼いた紅赤100キロを今年3月に釜屋で仕込み、熟成させた。720ミリリットルびんで約440本を製造したという。
 12日から県内の丸広百貨店9店舗などで販売している。問い合わせは三芳町観光産業課(049・274・1010)。

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