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パイナップル発電、始めます 残りカスを燃料に活用 伊藤忠、フィリピンで

 伊藤忠商事は13日、フィリピンで「パイナップル発電」に取り組むと発表した。グループ会社が生産するパインの残りカスを現地のベンチャー企業に供給。専用発電設備でガスに転換し、発電する。電力は16年間買い取る契約で、工場で使うという。
 取り組むのは、北米や日本にパインやバナナを生産輸出するドールフィリピン。バナナはそのまま出荷する一方、年産70万トンあるパインは缶詰やジュースなどの加工食品も手がけている。芯や皮、へたなどが大量に出ており、これまでは肥料などに利用していた。これらを燃料に活用するという。
 パインからできるのは可燃性の「バイオガス」。大型タンクに集めて一定期間発酵させると、発電燃料となるガスが発生する仕組みだ。パイン工場では缶詰やジュースの製造工程で電気を使うが、いま電気料金の高騰が悩みの種で、コスト対策と環境負荷の低減を同時に狙い計画したという。
 伊藤忠グループ広報は「残りカスを燃料とすることで、年間10万トン分の二酸化炭素削減もできそう」としている。

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