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クジラの胃からプラごみ5.9キロ インドネシアに流れ着く

 インドネシア中部スラウェシ島の海沿いに流れ着いたマッコウクジラの胃の中から、ポリ袋やペットボトルなど大量のプラスチックごみが見つかった。海に捨てられたごみをのみ込んだとみられる。プラごみの海洋汚染が世界的な課題となるなか、同国の排出量は中国に次ぎ世界2位。対策に本腰を入れ始めただけに、話題となっている。
 クジラは全長約9・5メートルで、18日に住民が発見。すでに腐敗が進んでいた。通報を受けた現地当局や世界自然保護基金(WWF)が調べると、胃の中から計5・9キログラムのプラごみが見つかった。ポリ袋25枚やミネラルウォーター入りで売られるカップ115個、ペットボトル4本、サンダル2個、ロープなどだ。
 WWFの担当者は「廃プラの大量摂取で死亡した可能性もあるが、解剖できていないので死因は断定できない」としている。
 インドネシアでは、政府が2025年までに海洋廃棄物の70%を削減する目標を掲げて予算を確保。シンガポールで今月にあった東南アジア諸国連合(ASEAN)の会議では、ジョコ大統領の呼びかけで、加盟国がこの問題の改善に協力することで合意した。
 バリ島では10月末に海洋保全の国際会議を政府が主催。コカ・コーラや衣料品チェーン「H&M」といった多国籍企業を含む250社・団体が、代替製品を使うなどの方法でプラごみ削減に取り組む共同宣言を発表した。(ジャカルタ)

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