ニュースピックアップ
ニュースピックアップ

命を守る森へ、2万7000本植樹 南相馬 /福島県

 豊かな森を未来に引き継ぐことを目指す「ふくしま植樹祭」が4日、南相馬市鹿島区で開かれた。参加した3千人が約2万7千本を植樹。木々が成長して森林になると、津波から地域を守る防災林になる。
 今年6月に天皇、皇后両陛下が出席して同市で開かれた全国植樹祭の理念を受け継ごうと、今年から始まった。この日は南相馬市が主催する植樹祭と一緒に開かれ、植樹活動を続けている歌舞伎俳優の市川海老蔵さんをゲストに迎えた。
 植樹されたのは、震災の津波で住居や森林が流された沿岸部。約2ヘクタールにタブノキなどの広葉樹や、クロマツの苗を海老蔵さんや参加者たちが1本ずつ丁寧に植えた。苗は20年ほどで高さ約25メートルに成長するという。
 南相馬市立大甕小6年生の八津尾武路(むろ)君は全国植樹祭に続いての参加。「苗を植えるのは楽しい。これからもできるだけやっていきたい」と植樹活動を続けていく決意を語った。
 植樹の後、海老蔵さんは震災直後に福島を訪れたことに触れつつ、「(当時は)何もなかったのでいろんな思いがわき出てくる。今回参加出来たことを誇りに思う」と話した。
 ふくしま植樹祭は来年以降も開かれる予定だ。

PAGE TOP