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黒にんにく、認証制度を創設 おいらせ、生産業者らのNPO /青森県

 「黒にんにく」の生産業者らによるNPO法人「黒にんにく国際会議」(おいらせ町、柏崎進一理事長)が、世界初となる黒にんにくの食品安全認証制度を創設した。世界中で引き合いがある一方、国際的な規格がないことが海外展開の障害になり得ると判断。ゆくゆくは「世界基準」に成長させたいという。

 黒にんにくは生にんにくを70度で3週間ほど保温して作り、熟成させることで黒くなるとともに糖度が増す。1998年に三重県で開発されたとされるが、現在はにんにくの生産量が全国トップの青森が先進県だ。
 2015年に地域団体商標に登録された「青森の黒にんにく」は、いまや世界25カ国で食材や健康食品として使われているが、黒にんにくに特化した万国共通の認証制度がないため、安全性を担保できないとして、受け入れに難色を示す国が出てきた。そこで、黒にんにくの国内外への普及に努める黒にんにく国際会議が独自に認証制度を設けることにした。
 黒にんにくの製造作業や消毒設備などの点検記録が備わっているかなどのチェック項目を策定。生産業者が各項目を守れているかどうかを品質管理の認証機関が審査し、適合すればNPOが業者に対して承認マークを発行する。業者はこのマークを商品に貼って売り出すことができる。
 NPOは、数年以内に食品の国際規格を決める「コーデックス委員会」にこの審査方法について認証を受け、黒にんにくに特化した国際ルールとして「お墨付き」を得たい考え。柏崎理事長は「基準を定めることで安全な黒にんにくを作ることができ、輸出も伸びていくだろう」と期待している。

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