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グラミン日本、設立 バングラで貧困脱出に力 就労・起業支援に融資へ

 貧しい人に無担保で少額融資し、貧困脱出に力を発揮してきたバングラデシュの「グラミン銀行」が、日本でも活動を始める。大学教授らが中心となって東京で貸金業者登録し、13日にグラミン日本を設立した。ほかの業者からの融資は受けづらくても、働く意欲がある人向けに、就労や起業支援に限定して融資する。
 グラミン日本は今後、資本金7億円を寄付などで調達し、年利6~7・5%での無担保融資を始める。期間は半年または1年で、最初の融資額は最高20万円。条件次第で融資額を増額する。年収300万円以下の場合は年利10%台が一般的なカードローンなどよりも借りやすいとしている。
 グラミン日本理事長に就いた菅正広・明治学院大学院教授は13日に都内で会見。「日本でも貧困問題は深刻化している。『金融排除』されている人たちの力になりたい」と語った。
 「農村」を意味するグラミン銀行は、経済学者ムハマド・ユヌス氏が母国の農村部の貧しい人を助けるため、1983年に設立。それまで極めて高い金利でなければお金を借りられなかった人たちに融資することで、自立を促した。ユヌス氏は2006年にノーベル平和賞を受賞した。
 グラミン銀行は無担保で融資するが、焦げつきを防ぐ独特な仕組みがある。債務者を数人ずつの班に分け、返済が滞る人がでれば班全員が融資をとめられるなどの連帯責任を負う。

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