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漂流プラごみ、波風の力で回収 オランダのNPO、“世界初”の装置開発

 海に漂流するプラスチックごみが世界的に問題になるなか、オランダのNPOが、海のプラごみを回収する装置を開発した。8日、この装置が米西海岸のサンフランシスコから、実験と回収のため太平洋に向けて出航した。漂流プラごみの回収装置は世界で初めてだという。
 開発したのは、オランダのNPO「オーシャン・クリーンアップ」。「システム001」と名付けられた装置は、全長600メートルのパイプに深さ3メートルの「カーテン」がつけられている。海面にUの字形に浮かべ、海流や波、風の力でプラごみを集める仕掛けだ。GPS(全地球測位システム)やカメラも備えている。
 サンフランシスコから約445キロの沖合で2週間の試験をしたあと、さらに約2200キロ離れた米西海岸とハワイの間の「太平洋ごみベルト」に向かう。ここは日本の4倍にあたる面積に、1兆8千億個ものプラごみが集積するとされる海域だ。集めたプラごみは船で回収し、サンフランシスコに陸揚げしたあと、欧州に送り、リサイクルする。今後2年間で装置を60個に増やし、5年間でこの海域のプラごみを半分にするという目標を掲げる。当初は長崎県対馬沖で実証試験を行う予定だったが、技術や予算的な制約から断念した。(サンフランシスコ)

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