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金足農に感謝状 農業者らに勇気と自信 農水相 /秋田県

 第100回全国高校野球選手権記念大会で準優勝した金足農に3日、農林水産相から感謝状が贈られた。大会での躍進が農業系の学校や農業への関心を高め、農業者らに勇気と自信を届けたことを賞された。
 感謝状の授与は秋田市の農水省東北農政局秋田県拠点で行われ、金足農の渡辺勉校長や野球部の中泉一豊監督らが出席した。
 金足農は今大会、9人野球で私学の強豪を次々と破り、農業系の学校として1931年以来、83大会ぶりに決勝に進んだ。「全国の農業高の球児に夢と希望を与えた。かっこよかった」「東北、いや全国の農家さんに勇気を与えてくれた」などと多くの反響を呼んだ。
 西日本豪雨の被災地、岡山県のJA岡山西の職員の小野道博さん(35)は、決勝があった先月21日の朝礼で「農業高校の代表の金足農を応援しよう」と呼びかけた。管内には町の多くが水没した真備町がある。米やモモ、ブドウに大きな被害が出た。「農家の人たちも『がんばってもう一度やるぞ』と前向きになりつつある」と言う。「よく決勝までいった」とたたえた。
 農業について深く学べる農業高校。金足農のような農業系単独校は2017年現在、全国に126校ある。だが、少子化や若者の農業離れなどで、この10年間で16校減った。
 こうした中、金足農も含めて農業高校は、食品、土木、造園など専科を細分化して対応している。6次産業化や農産物の海外輸出など、農業や食品加工には可能性が広がる。
 秋田の主要産業は農業。その担い手の候補が、野球部やスタンドで声援を送った金足農の生徒たちだ。決勝では踏まれてしまった雑草軍団。でも、雑草は踏まれてこそ強くなる。

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