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国立公園「グランピング」で満喫 環境省、外国人観光客狙い日光・阿蘇で試験導入

 環境省は、国立公園内で優雅にアウトドア体験ができる「グランピング」施設の導入を進める。外国人観光客らを増やすのが狙いで、秋から日光、阿蘇くじゅうの二つの国立公園で試験的に始める。
 グランピングは、「グラマラス(魅力的な)」と「キャンピング」を合わせた造語。2015年ごろから普及し始めた。屋外での食事などキャンプの楽しさを味わいつつ、ベッドや電化製品を備えたテントなどで快適に過ごせるのが特徴。なかには1人1泊5万円ほどの施設があるなど通常のキャンプより高価だが、手ぶらで気軽に自然を楽しめると人気を集めている。
 環境省は、グランピング事業で実績がある国内の民間企業2社と提携。9月上旬に日光国立公園、今秋のうちに阿蘇くじゅう国立公園で試験的に実施し、宿泊者に意見を聞くなどして導入や運営の課題を探るという。
 環境省は国立公園の外国人観光客数を20年に1千万人と、15年時点から倍増させることを目指している。ただ国立公園内の宿泊施設の多くは客単価1万円未満と手頃だが、自然や文化を味わいながら質の高いサービスを楽しめる施設の不足が課題になっていた。グランピングの導入で、こうした体験を求める外国人を含め、観光客の幅広いニーズに対応していくことを目指すという。
 環境省の担当者は「宿泊体験を通じて国立公園が持つ価値や魅力、楽しさをより深く感じてもらいたい」と話す。

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