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団地再生へ、広場を「縁側」に 洋光台、隈研吾さん監修 交流の拠点期待 /神奈川県

 都市再生機構(UR)の賃貸住宅団地「洋光台中央」(横浜市磯子区)にある広場のリニューアル工事が完了した。建築家の隈研吾さんがデザイン監修し、クリエーティブディレクターの佐藤可士和さんがプロジェクトディレクターを担った話題の事業だ。半世紀近い歴史を持つ団地を再活性化する交流拠点として期待されている。

 URが郊外部の団地再生のモデル事業として洋光台で取り組む「団地の未来プロジェクト」の一環。JR洋光台駅前に1970年に造られた洋光台中央(1276戸)の広場を中心に、約4千平方メートルを大規模改修した。にぎわいをもたらす工夫が凝らされ、「縁側」をイメージした開放的な空間に生まれ変わった。
 広場の舗装ブロックは白系の明るい雰囲気。隣接する集合住宅の2階部分にデッキが新設され、その上に大きな屋根が「ひさし」のようにかけられた。新たに店舗スペースになった2階には、地域交流スペースも設けられ、大きな階段で広場に降りられる。工事は昨年3月から、1階の商店街の営業を続けながら行われたという。
 1日のオープニングセレモニーでは、大勢の関係者が広場を取り囲む形でテープカットして完成を祝った。隈さんは「団地は日本の昭和が持っていたすごいエネルギーの産物。これをうまく磨いて継承していけば、日本の再生の足場になるんじゃないか」とあいさつ。佐藤さんは「洋光台のいいところを残したまま、未来に向けた空間ができた。これからも日本や世界から注目されるプロジェクトにしていきたい」と話した。

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