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月の表面に氷、初めて直接確認 ハワイ大・NASAのチームが発表

 月の極地の表面に水が存在することが、初めて直接確認された。ハワイ大や米航空宇宙局(NASA)の研究チームが米科学アカデミー紀要(PNAS)に発表した。量は不明だが、米国などが進める有人月探査や月への滞在に活用できる可能性がある。
 研究チームは、2008年に打ち上げたインドの探査機「チャンドラヤーン1号」に積んだNASAの装置が集めたデータを解析。太陽光が届かないマイナス157度を下回る月の北極と南極のクレーターの内部を調べた。
 縁に反射する光を分析したところ、凍った水があることを示す特定の波長を吸収する場所が複数見つかった。ただ表面から数ミリしか観測できないため、どのくらいの氷があるかは分からないという。
 月に水がある可能性は1990年代から指摘されてきた。09年には、NASAの無人探査機が月面にロケットを打ち込み、舞い上がった土砂を観測することで水蒸気と氷が含まれているという推測を発表している。
 月に水が存在すれば、水や氷を分離してロケット燃料や酸素を作るなど、探査に役立てられると期待されている。(ワシントン)

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