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大地の芸術祭、インスタ映え 来場好調、3週間で21万人超 /新潟県

 十日町市と津南町で開かれている「大地の芸術祭」が好調だ。3年ごとの開催で7回目の今回は、21の主要作品や主な施設の入り込み客数が開会から約3週間(19日現在)で延べ21万3608人となり、前回同時期より8・1%、約1万6千人増えた。初めて50万人を超えた前回を上回る来場が期待されている。

 十日町市の関口芳史市長が20日の記者会見で明らかにした。増加の要因について(1)芸術祭自体の認知度向上(2)写真映えする作品の誘客効果が大きい(3)国際的な芸術祭として外国人客が増加したなどを挙げ、「既存の作品の知名度に加え、新作が誘客に果たす役割がより大きい」と分析した。
 特に人気なのは、十日町市中里地域にある清津峡渓谷のトンネル施設「Light Cave(ライトケーブ)」。中国の建築家馬岩松(マヤンソン)さんらの作品で、トンネル底部に水を張り、壁面に張ったステンレス板に渓谷の自然や柱状の岩がつくり出した「柱状節理」と呼ばれる景観が映し出され、1作品として最多の3万5777人が足を運んだ。
 アルゼンチン出身のレアンドロ・エルリッヒさんの作品「空の池」などがある越後妻有里山現代美術館「キナーレ」(十日町市本町6丁目)には、3万4795人が入場した。
 清津峡は、駐車場から作品まで歩いて往復する距離が比較的長く、滞在期間が増えるためか週末を中心に渋滞も起きている。津南町の桑原悠町長は8日の記者会見で「清津峡で時間を取られ、いい作品が多い津南町内への回遊が少ない」とぼやく一幕もあった。
 芸術祭は7月29日に開幕し、9月17日までの51日間。作品378点が出展され、うち新作は172点。44の国・地域の335組のアーティストらがかかわった。

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