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耕作放棄地対策から、体にやさしい菜種油 JA、みやま産を商品化 /福岡県

 JAみなみ筑後が、みやま市で耕作放棄地を無くそうと植え付けたアブラナ(菜の花)の種を使った「菜の花オイル」を開発した。無農薬か有機栽培の市内産菜種だけを使い、無添加製法でオリーブオイル同様に体にやさしい。においもないため様々な料理に合うという。20日、みやま市役所で高野道生市長代理に報告した。

 みやま市内の菜の花畑は約3・2ヘクタール。年間約4千トンの菜種を生産している。菜の花オイルは、この市内産菜種をJAが買い上げ、鹿児島県の工場で加工している。720ミリリットル入りが1300円、110ミリリットル入りが500円で、8月から、道の駅みやまなどで販売中だ。
 同市の菜種生産は元々、耕作放棄地を無くすため、景観上優れた菜の花を栽培しようという市農業委員会の徳永順子会長らの提案で2012年に始まった。
 14年に生産農家らが食用油の生産・販売も始めたが、販路が限られていた。JAが生産・販売に乗り出し、将来は全国販売も視野に入れている。市も12月稼働のバイオマスセンターでつくる液肥を提供するなどして協力する方針だ。
 高野市長代理は「農業が基幹産業の市にとっても、耕作放棄地の活用は課題。このオイルをふるさと納税返礼品に活用するなど、JAや生産者と一緒にPRしていきたい」と語った。

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