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外部遺伝子使うゲノム編集、規制 在来種の影響、評価して承認

 環境省の専門家会合は20日、狙った遺伝子を効率よく改変できる「ゲノム編集」技術で別の種の遺伝子を外部から導入した動植物を、法規制の対象とする案を了承した。隔離されていない屋外などでの栽培や飼育には、在来種に影響を与えないかなどを評価し、国の承認を受けることを求める。
 国内ではゲノム編集を活用して、収穫量が増えるイネや養殖しやすいマグロなど品種改良が進められている。
 従来の技術で遺伝子組み換えを行った場合、生物多様性を守るカルタヘナ法などによって規制され、国の承認を受けなければ世に出せない。一方、ゲノム編集で遺伝子を改変された動植物は、これまで現行法での扱い方が明確ではなかった。
 大筋了承された案では、ゲノム編集技術を使って外部から遺伝子を組み入れた生物をカルタヘナ法による規制対象とした。一方、外部から遺伝子を導入せず、遺伝子を切断するなどして機能を失わせただけの生物については、規制の対象外と位置づけた。ただし、屋外での栽培や飼育については、在来種への影響などについての情報提供を作成者に求め、広く公開する枠組みを設けるという。環境省は今秋にも最終的な方針をとりまとめる。

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