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故荒垣秀雄氏、功績見直す 生家跡に顕彰碑・作文コンクール 古里・神岡 /岐阜県

 飛騨市神岡町出身で、朝日新聞の1面コラム「天声人語」の筆者として知られた故・荒垣秀雄氏(1903~89)の功績を見直す動きが古里で進んでいる。13日には生家跡に顕彰碑が建てられるほか、「荒垣秀雄顕彰作文コンクール」として、「ふるさと」をテーマにした作文を今月末まで全国から募っている。
 荒垣氏は旧制斐太中学(現県立斐太高校)、早稲田大を卒業後、朝日新聞社に入り、敗戦直後から18年近くにわたって「天声人語」を執筆。退社後は自然保護活動に尽くした。
 同町船津の生家跡に建てられる石碑には、本人直筆で「山川草木(さんせんそうもく) 皆我師(みなわがし)」という言葉が刻まれる。主に同町有志で作る「荒垣秀雄氏生誕地顕彰実行委員会」が主催する事業だが、市も約130万円を出して支援する。
 やはり委員会が主催する作文コンクールは小学5~6年生、中・高校生、一般の部の3部門に分かれ、字数は荒垣氏執筆当時の「天声人語」と同じ800字。鍋島寿・県図書館長らが審査し11月ごろに同市内で表彰式を開く。市や市教育委員会、朝日新聞社も共催する。
 委員会の実行委員長で時計店経営の山本正明さん(73)は、「私たちの年代の人間も荒垣さんを直接知る人は少なくなったが、古里の自然を愛した名文家の存在を、特に若い人たちに末永く知ってもらいたい」と話している。作文コンクールの応募先、問い合わせは同市教委文化振興課(0577・73・7496)。

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