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暑すぎる夏、世界で 北極圏33度・熱波カナダ数十人死亡

 記録的な猛暑が続く日本だけでなく、世界各地で猛暑や少雨といった異常気象が観測され、乾燥による火災や熱中症などの犠牲者も相次いでいる。世界気象機関(WMO)は24日、スイス・ジュネーブの国連欧州本部で記者会見し、「我々はこうした異常気象の被害を受けやすくなっている」と警戒を呼びかけた。
 WMOの報告によると、中東オマーンでは6月末、夜間の最低気温が42・6度に達した。カナダ東部のケベック州では強い湿気を伴う熱波で高齢者を中心に数十人が死亡。同国東部のニューファンドランド島では6月26日に雪が降り、2センチ積もるなど各地で異例の事態になっている。
 普段は涼しい北欧でも高温が続く。フィンランド気象研究所によると、今月18日、北極圏に属する同国北端地域で気温が33・4度に達した。スウェーデンも7月の最高気温は通常22度程度だが、今夏は30度超えが珍しくない。日照りと乾燥が続き、北極圏を含む全土で計50カ所以上の森林火災が発生した。
 ロシアの北極圏にあるムルマンスクでも18日に最高気温が32・2度に達し、1972年に記録した観測史上最高の32・9度に迫る暑さとなった。韓国も記録的な猛暑に襲われている。先週、熱中症などの患者が前年の同じ時期の約2倍にあたる556人に達し、死者も7人を数えた。
 WMOは、猛暑や豪雨といった異常気象が増えているのは「気候変動の結果だ」としている。日本についても、記録的な豪雨災害で土砂崩れや河川の氾濫(はんらん)が相次ぎ、その後は「激しい熱波に見舞われ、高齢者らにとって極めて危険な状況だ」と指摘した。

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