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4000本を緊急点検へ 街路樹倒木事故受け北橋市長 市民に情報提供も要請/福岡県

 北九州市小倉南区の市道で倒れた街路樹によって男性が負傷した事故を受け、北橋健治市長は30日の定例記者会見で、街路樹約4千本を6月から緊急点検すると発表した。また、キノコ発生などの注意点をまとめたチラシを配り市民に情報提供を呼びかける。

 市が管理する街路樹は約5万9千本。2014年に広島県三原市で倒木によって死亡事故が起きたことなどを受け、北九州市は15年度から点検を強化。枝が枯れるなどした街路樹を、剪定(せんてい)時に業者に見つけてもらうなどして、昨年度末時点で抽出した5200本のうち3282本をチェックし152本を撤去してきた。
 残りは約2千本だったが、3日の倒木事故は従来の点検対象から漏れており、車両交通や人通りが多い主要幹線道路にあり、ケヤキやサクラなど腐朽菌が付きやすい木で直径30センチ以上のものを点検対象に加えた。対象は2千本増える。
 計4千本の街路樹は、樹木医に委託し、6月から9月に点検する。9月までは目視と打音でチェックするが、精密検査が必要と判断した木には10月以降、木にキリを刺し、その抵抗値から中の腐り具合を調べる。
 緊急点検にかかる費用は1200万円で、当初予算の700万円を超える500万円は建設局のほかの予算から流用する。緊急点検の結果、さらに費用がかさむ場合は9月補正予算案での対応も検討する。
 一方、緊急点検対象外の街路樹は5万5千本、公園で管理する木は170万本を数える。市がこのすべてを日常的にチェックするのは難しいため、市民への協力を求める。
 枝が折れたり枯れたりしていないかや、幹や根元に空洞がないかやキノコが発生していないかといった注意点をまとめたチラシを作成。道路サポーターや公園愛護会などの市民団体に配るほか、市政だよりなどで市民に周知する。情報は各区役所まちづくり整備課で受け付ける。

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