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南西諸島の危惧種、16種が販売 捕獲や取引、違法性も WWFジャパン調査

 南西諸島(鹿児島、沖縄両県)に固有の両生類と爬虫(はちゅう)類のうち、伊平屋島(沖縄県)のみに生息するイヘヤトカゲモドキなど16種の絶滅危惧種が、国内外でペットなどとして販売されているとの調査結果を、世界自然保護基金(WWF)ジャパンがまとめた。違法に捕獲された可能性もあるとして規制の強化などを求めている。
 調査は同諸島の固有種67種を対象に、昨年から今年にかけて実施した。国内外のサイトの広告を確認したり、60以上の販売業者が集まる展示即売会を調査したりした。
 WWFジャパンによると、両生類7種、爬虫類30種の計37種が取引されていた。そのうち16種が環境省指定の絶滅危惧種だった。久米島(沖縄県)にのみ生息するクメトカゲモドキなど絶滅の危険性が極めて高い「絶滅危惧1A類」も3種含まれていた。
 また、37種のうち15種は法律などで捕獲や取引が規制されている種だった。ワシントン条約で国際的な取引が規制されているヤエヤマイシガメが海外サイトで販売されているケースや、条例で捕獲が禁止されている石垣島でサキシマカナヘビを捕まえて繁殖させたとして販売業者が売っているケースもあったという。
 調査を担当した若尾慶子さんは「捕獲規制だけでは保護できない種については、取引禁止の対象に加えるなどより高いレベルでの規制が必要だ」と話している。

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