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哺乳類の小型化、人類の広がりが影響 米スタンフォード大などが発表

 人類が地球上に広がるにつれ、哺乳類が小型化したとする研究を米スタンフォード大などが米科学誌サイエンスに発表した。狩猟などで大型哺乳類が減り、北米の哺乳類の平均体重は98キロから7・6キロに減った。
 大型哺乳類のメガテリウムやスミロドン、ナウマンゾウなどが絶滅した理由は、人類の狩猟や気候変動などの説がある。
 研究で、12万5千年前以降の地球上の哺乳類の体重を分析したところ、後期更新世(13万年前以降)に絶滅した哺乳類は大型種に偏り、人間が地球上に広がった時期と重なっていた。
 チームは「ヒトが大型哺乳類を選択的に絶滅に追いやったのだろう」と結論づけた。今後も小型化は続き、現在から200年後には、北米の哺乳類の重さは平均4・9キロになると予測している。
 これまで、哺乳類史全体を通して絶滅パターンの違いを示した研究はほとんどなく、早稲田大の西岡佑一郎助教(古哺乳動物学)は「近い将来、大型哺乳類が世界中で消滅しかねない危機を改めて理解させてくれるものだ」としている。

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