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弘前の太陽光電力、東京・世田谷が購入 連携・協力協定を締結 /青森県

 弘前市と東京都世田谷区は7日、「自然エネルギー活用を通じた連携・協力協定」を結んだ。弘前市での太陽光発電による電力を世田谷区民が購入する「電力連携」を核に相互交流の活性化を図る内容で、区民を対象にした発電施設の見学会なども計画している。
 人口90万人の世田谷区は「区民の再生可能エネルギー利用率25%以上」を目標に掲げている。自然エネルギーを活用した自治体間連携に積極的に取り組んでおり、昨年春には群馬県川場村のバイオマス発電や長野県営ダムの小水力発電の電力を区民や保育園が利用できるようにした。
 今回の協定による電力連携は、弘前市で雪国対応型メガソーラー発電を行っている「ひろさきアップルパワー」の電力の一部(50キロワット)を小売電気事業者「みんな電力」(東京都)を介し、同区の50世帯に販売する。価格は東京電力とほぼ同額かやや安くなる見込みという。区は今月15日から購入希望者を募り、9月に供給を始める予定だ。
 一方、電力購入者を対象にした弘前市内の発電施設などを見学する現地学習会や観光ツアーで住民の交流も推進する。世田谷区のイベントに弘前市が津軽塗やこぎん刺し、リンゴなどを販売するブースを出すことも計画している。
 弘前市役所で行われた協定締結式で、保坂展人・世田谷区長は「自然エネルギーを媒介として、都市と地方の持続可能な関係を作り上げていきたい」。桜田宏市長は「協定は弘前市の魅力を首都圏に発信する絶好の機会。経済の活性化にもつながる」と今後の展開に期待を寄せた。

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