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中国トキつがい、日本に 首脳会談で合意へ 11年ぶり

 中国から11年ぶりにトキのつがいが贈呈されることがわかった。「佐渡トキ保護センター」(新潟県)で飼育され、日本のトキとの間での繁殖が期待される。9日に開かれる日中首脳会談で合意する予定で、両国の関係改善を内外に印象づけたい考えだ。日本政府関係者が明らかにした。

 トキの贈呈は、2007年の「華陽(ホワヤン)」「溢水(イーシュイ)」のつがい以来。その年に安倍晋三首相と温家宝(ウェンチアパオ)首相(当時)が会談で合意した。
 今回は安倍首相と李克強(リーコーチアン)首相による会談で合意し、覚書を交わす予定だ。日本政府関係者は「今年は日中平和友好条約締結40周年。このタイミングで合意できる意義は大きい」と話す。
 環境省などによると、日本では現在、推定284羽のトキが野生となり、保護センターで195羽が飼育されている。ただ、いずれも99年に贈呈された「友友(ヨウヨウ)」「洋洋(ヤンヤン)」など中国産の5羽の子孫で、遺伝的な多様性の確保が課題だった。
 一方、日本側が希望していたジャイアントパンダの貸与については、「環境が整わなかった」(日本政府関係者)として、今回の首脳会談での合意は見送られることになった。

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