ＳＤＧｓ国内外の実例、本で学ぼう　１７分野、二つずつ紹介　中高へ寄贈も

　暮らしや環境、平和を守るため国連が提唱する「ＳＤＧｓ（エスディージーズ）（持続可能な開発目標）」を学べる中高生向けの本、「未来を変える目標　ＳＤＧｓアイデアブック」が５月８日、発売される。一般社団法人「Ｔｈｉｎｋ　ｔｈｅ　Ｅａｒｔｈ」がクラウドファンディングで資金を集めて制作。高校教諭や、ＳＤＧｓ策定過程で政府に提言した慶応大大学院の蟹江憲史（かにえのりちか）教授も編集に携わった。
　ＳＤＧｓは「質の高い教育をみんなに」「エネルギーをクリーンに」など、１７分野で国際社会が２０３０年までに達成を目指す具体的な目標を定める。１５年に国連で採択されて以来、日本の教育現場でも子どもたちへ伝える取り組みが少しずつ広がってきた。
　本では、各分野で二つずつ国内外の活動を紹介している。例えば「貧困をなくそう」では、生活が苦しい家庭へ食べ物を届ける寺院の活動「おてらおやつクラブ」（奈良）、「ジェンダー平等」では、米国の女性技術者が考案した電子回路で遊べるドールハウス「ルーミネイト」を掲載した。
　１８００円（税別）。希望する中学や高校へ本を寄贈するプロジェクトでは多数の応募があり、５月１４日から１００校分を追加募集する。各校４０冊ずつ寄贈する。問い合わせは０３・３４６４・５２２１。