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木質バイオ発電、森林再生に期待 大子で開所式 /茨城県

 大子町で年間3730世帯分の発電量がある木質バイオマス発電所が稼働を始め、18日、関係者約80人が参加して開所式が開かれた。燃料として周辺の森林間伐材を使用するため、地元の林業関係者も「山の再生につながる」と期待している。
 同町北田気の町有地約1ヘクタールを株式会社クリハラント(本社・大阪市、北川進社長)が借りて建設し、3月中旬に稼働を始めた。2メガワット以下の小規模木質バイオマス発電という区分になり、20年間の運転を予定。発電出力は1990キロワットで、年間発電量は3730世帯分にあたる1346万キロワット時。開所式で北川社長は「電力供給を安定的に行い、再生可能エネルギーの見学の場を設けるなど、地元と交流していく」とあいさつした。
 燃料は間伐材から生まれる木質チップで、町内の林業関係者でつくる「だいご再生可能エネルギー協議会」が供給する。発電施設に地元から約10人が雇われたほか、敷地内に近く完成するチップ工場への雇用も見込まれる。同協議会代表理事の大崎広昭さん(63)は「地域エネルギーの循環の輪ができあがり、山に捨てるものがなくなるのがうれしい」と話している。

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