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津久井の木に産地証明制度 相模原市、五輪選手村に提供しPR /神奈川県

 相模原市が、自然豊かな同市緑区の津久井地区内で伐採された木に「津久井産材」の名称でブランド化する取り組みを進めている。県内で唯一という木材の産地証明制度を作ったほか、2020年の東京五輪では選手村に木材を提供する予定で、津久井産材を幅広くPRしたい考えだ。
 市域の約6割を森林が占める同市。市によると、津久井産材は、丹沢山地北側の比較的寒冷な気候で育った緻密(ちみつ)で丈夫な良材とされているという。
 市は11年に「さがみはら森林ビジョン」を策定し、津久井産材の有効活用を進めてきた。公共施設や民間の建物で利用拡大を図り、昨年にはJR相模湖駅の駅舎を津久井産材を使って改築するなど、イメージアップに力を入れている。
 そんな中、市は昨年6月に津久井産材として産地を証明する制度を始めた。市内の林業関係者でつくる津久井産材利用拡大協議会が実施主体となり、協議会に登録した林業事業者が「津久井産材流通確認証」を木材の流通において利用する仕組みだ。津久井産材の名称の普及や流通の促進、工務店などが木材を利用する際の証明資料としての活用が期待されるという。
 一方、津久井産材は、20年東京五輪・パラリンピックの選手村の建築物に使われることが決まっている。提供するのは津久井地区内で伐採されたスギ約10立方メートルで、柱材などに使われる予定。提供木材には市の名称が表示されるという。
 5月19、20日には、伊勢丹相模原店での「さがみはらマルシェ」で、津久井産材の製品を初出品する予定だ。市津久井地域経済課の担当者は「より多くの人に津久井産材を知ってもらい、利用拡大につなげていきたい」と話している。

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