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林業「即戦力」へ新学舎 機械操作シミュレーター導入 「とくしまアカデミー」/徳島県

 林業の人材育成に力を入れる県の新たな拠点施設が6日、徳島市南庄町5丁目にオープンした。徳島森林(もり)づくり推進機構(理事長=飯泉嘉門知事)が運営する「とくしま林業アカデミー」の学舎となる。木造建築で県産材の活用をアピールするほか、林業機械の操作技術習得に向けたシミュレーターを導入した。

 県は、県産材の生産量を2024年度に60万立方メートルと、04年度の17万立方メートルから4倍近くに増やす目標を設定。アカデミーは林業を希望する人を1年間で即戦力に育てる狙いで、16年4月に開講し、1、2期生計24人が卒業している。
 新施設の「林業人材育成棟」は、県の木材利用創造センター内に建設。平屋建て472平方メートルに、スギを中心とした県産材200立方メートルを用いて大小の講義室や自習コーナーを設けた。立ち木を倒したり一定の長さに切ったりする重機「ハーベスタ」のシミュレーターを設け、現場に行く時間を節約して天候に左右されずに練習を重ねられる。事業費は約2億円。
 この日はアカデミー3期生13人の入学式などがあった。代表して制服などを受け取った西谷いづみさん(33)は「機械のオペレーターとして現場に出たい。これから楽しみです」と笑顔で話した。

 ■人材育成へ協定 県・森林管理局など
 「とくしま林業アカデミー」を通じた人材の育成に関して、県と農水省四国森林管理局(高知市)、徳島森林づくり推進機構が連携、協力する協定を結んだ。
 徳島市川内町の徳島健康科学総合センターで3月23日にあった締結式では、森林管理局の野津山喜晴局長が「国有林は四国の森林面積の13%。国が四国最大の山主であり、現場に多彩な人材もいる。フルに活用して人材育成を支援したい」と述べた。飯泉嘉門知事も「国有林を人材育成のフィールドとして提供いただけることになり、大変うれしく心強く思う」と語った。協定では、座学、演習への講師派遣や国有林の見学、ドローンなど機器の提供などが盛り込まれている。
 

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