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美しい「いたすけ古墳」に 伐採始まる タヌキ家族、配慮の声も /大阪府

 2019年の世界文化遺産登録を目指す百舌鳥古墳群の前方後円墳「いたすけ古墳」(堺市)で13日、大きくなりすぎて墳丘を傷つける可能性のある樹木の伐採が始まった。登録のためには古墳の適切な管理が必要で、堺市が約150万円かけて後円部の竹など約50本を伐採。濠(ほり)にはえた葦(あし)も取り除く。
 いたすけ古墳は市が管理し、立ち入りを禁じている。この日は作業員がゴムボートで濠を渡り、墳丘の裾から濠に向かって繁茂し、墳丘が崩れる原因になる竹などをチェーンソーで1本ずつ伐採した。ふんなどで鳥が運んだものが育ったとみられ、竹は20メートル近くあるものも。市は墳丘の保護のため18年度以降も伐採を続ける予定だ。
 一方、古墳には20年以上前からタヌキの家族がすみ、古墳にかかる朽ちた橋に出没。タヌキ目当ての観光客の姿も。古墳の前に住む男性(78)は「樹木の管理は必要だがタヌキがすむ周りの木は残して」。近くの主婦も「古墳とタヌキが共存できるよう工夫してほしい」と話している。

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