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安来の日本庭園V15 米専門誌が選定 島根・足立美術館 /鳥取県

 米国の日本庭園専門誌「ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング」が発表した2017年の日本庭園ランキングで、島根県安来市の足立美術館が15年連続で日本一に輝いた。
 同誌は毎年、全国の日本庭園900カ所以上を対象に1年間調査し、庭園や造園の専門家ら約30人による委員会でランキングを決めている。選定基準は庭園の質や建物との調和、利用者へのもてなしなどの面で「今鑑賞できる日本庭園としていかに優れているか」を考慮している。
 足立美術館の庭園は、借景の山も含めて約16万5千平方メートル。800本の赤松と100本の黒松を中心に多様な植栽がある。美術館によると同誌の記事では、ランキングのトップ50に島根県内から5位の佳翠苑皆美(かすいえんみなみ)(松江市)や平田本陣記念館(出雲市)など7件が入っていることに触れ、「日本庭園の愛好家なら、スーパースターである足立美術館を見るために巡礼しなければならない」と論評している。
 美術館によると、昨年10月に改訂されたフランスの旅行ガイド「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」でも、美術館が「寄り道する価値がある」に相当する二つ星、庭園は「わざわざ旅行する価値がある」に相当する三つ星を獲得したという。
 足立隆則館長は、「日本庭園は生きものであり、足もとの下草、苔(こけ)、白砂、石、水、木々や遠景の山並みが一体となって奏でる、いわばアンサンブルでもある」として、「これからも館員一丸となって魅力を世界に発信していく」とコメントしている。

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