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角竜化石、新たに2地点で 篠山層群、ネオケラトプス類の頭や下あご /兵庫県

 丹波市と篠山市にまたがる1億1千万年前(白亜紀前期)の地層「篠山層群」で、新たな2地点から化石が見つかった。角竜(つのりゅう)の一種、ネオケラトプス類の原始的な種やワニ、貝類などとみられる。県立人と自然の博物館(三田市)が3日、発表した。
 篠山層群では2006年に恐竜の化石が見つかって以降、計4地点で恐竜や哺乳類が発見されている。09年には、国内で初めてネオケラトプス類の化石が見つかった。同博物館は今回、新たに2地点で化石が出たことから、一帯でさらに多くの化石が出てくる期待が高まったとみている。
 発見場所は、篠山市の県道篠山山南線の川代第1トンネル工事現場と、丹波市山南町上滝の篠山川床。トンネル工事現場からはネオケラトプス類の頭や下あごの骨、歯を含んだ岩塊が3個見つかった。骨の厚みや歯の大きさが違い、年齢が異なる3個体とみられる。ワニの歯、卵の殻、貝類も見つかった。篠山川床からはワニの骨や貝の化石が出てきた。
 同博物館の三枝春生・主任研究員によると、篠山層群の岩石は石灰分に富み、小型動物の骨や歯も溶けずに保存される特徴がある。また今回の調査でワニが見つかったことで、水辺で暮らした動物の生態を知る手がかりが増えた点も意義があるという。
 今回見つかった化石は11日から同博物館のほか、「丹波竜化石工房ちーたんの館」(丹波市)と「太古の生きもの館」(篠山市)の3カ所に分けて展示される。4月8日まで。

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