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八つ当たり、自分の地位守るため 熱帯魚、集団での行動観察

 仲間内で攻撃された時に、自分より弱い仲間に「八つ当たり」するのは地位を守るためだと、総合研究大学院大学の研究チームが熱帯魚の実験で発表した。31日付の英王立協会紀要に掲載される。
 研究チームは熱帯魚シクリッドを雌雄別に3匹ずつ大型水槽に入れ、約20分の間に仲間内で起きた攻撃を分析する実験を延べ19組実施。最も大きい魚(1)に攻撃を受けた2番目に大きい魚(2)が、その直後に最も小さい魚(3)を攻撃するパターンが136回観察できた。ランダムで攻撃が起こるより高い頻度だった。
 また、(2)が(3)を攻撃した時、(1)も(3)を攻撃する例が多かった。(2)の八つ当たりは、攻撃の矛先をほかに向かわせる効果があった。さらに、(1)が(2)を攻撃した直後、便乗して(3)が(2)を攻撃することもあったが、(2)が先に(3)に攻撃すると反撃はなかった。同大の伊藤宗彦客員研究員は「八つ当たりは集団内の順位が低い仲間からの攻撃を防ぎ、地位を守るのに役立っているようだ」と話す。
 八つ当たりは霊長類など集団で暮らすほかの生物にもある。沓掛展之講師は「攻撃が起こると集団内で連鎖し、ダメージは弱い個体に蓄積されてしまう。抑止は難しく、集団飼育では気をつけなくてはならない」と話した。

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