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東京五輪・パラの「ヒノキ」舞台へ 東濃産を「格闘技用土台に」PR /岐阜県

 東京五輪・パラリンピックの施設に県産材を使ってもらおうと、「東濃ヒノキ」で作られた格闘技用の土台が中津川市の東美濃ふれあいセンターで披露された。土台に敷かれたマットの上では空手の演武も行われ、選手の評価も上々だ。
 東濃ヒノキで作った土台は、木材会社に携わっている県レスリング協会の丸山充信会長(71)=同市=が発案した。
 レスリング競技の土台には鉄骨やプラスチック製ビールケース、段ボールといったものが使われるが、「木材なら簡単に組み立てられ、地元材の活用にもつながる」と丸山さん。友人らと立ち上げた会社で作製し、2012年の「ぎふ清流国体」に提供した。組み立て式の土台はそれ以後、女子ワールドカップなど全国各地の23の公式大会で使われている。
 19日に披露された土台は縦横12メートル、高さ90センチ。「ほぞ」をうがった9センチ角のヒノキで組み立てられ、上にはヒノキの合板とマットが敷かれた。角材も合板も中津川市産。骨組みから合板敷き、マット敷きまで製作工程がわかるように並べられ、演武をした西濃運輸空手道部の新馬場一世主将(28)は「適度な硬さと弾力があり、木は気持ちがよい」と感想を話した。
 丸山さんは東京五輪・パラリンピックの組織委員会にも「鉄骨よりも運搬や組み立てが容易。音も快く響く」とアピールしており、「柔道、空手、テコンドーにも対応でき、道を切り開きたい」と話した。
 お披露目には県木材協同組合連合会役員や県庁の県産材流通課職員らも立ち会い、ヒノキの香りが立ちこめた会場で、期待を込めて演武を見つめた。

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