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外来アカミミガメ、半数以下に減少 豊田、昨年6月の駆除以降 /愛知県

 豊田市南西部を流れる逢妻女(あいづまめ)川と逢妻男(お)川の外来種アカミミガメの一斉駆除で、昨年6月の駆除以降、推定生息数は半数以下に減っていたことがわかった。実行委員会は今後も駆除を続ける一方、方法をまとめたマニュアルを作り、地域の団体などに提供したいとしている。
 駆除は、豊田市矢作川研究所を事務局に、川沿いの住民や企業らでつくる実行委員会で実施した。環境省が始めた効果的な駆除方法を探るプロジェクトのモデル事業として取り組んだ。
 一昨年秋、女川、男川の対象区間で、目視やドローンによる空撮映像で推定生息数を調査。その後、昨年6月に計6日間、約250人が参加して、かごわなを仕掛けて捕まえた。
 その結果、女川(15キロ)で380匹、男川(8キロ)で606匹を捕獲、処分した。一緒に捕獲されたニホンイシガメなど在来種は全体の4分の1にとどまり、再放流された。捕獲されたカメのうち9割がアカミミガメだった場所もあった。
 7~9月に改めてアカミミガメの生息数を目視で調べたところ、女川では537匹、男川では237匹と、駆除前のそれぞれ5、4割程度に減っていた。
 矢作川研究所によると、来年度も、外来種の実態を伝える啓発活動は続ける一方、調査と駆除は2021年まで続ける方針。
 実行委員会長で、愛知学泉大学の矢部隆教授(動物生態学)は「市民、行政などと広く連携して取り組めたことは意義深い。再び増えるおそれもあるので駆除は続け、他の生物に影響を与えない『低密度管理』を実現できるようにしたい」と話している。

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