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小金井桜、実情知って 「放置すれば絶滅」 NPO法人が2月に学習会 /東京都

 玉川上水の両岸に江戸時代に植えられた「小金井桜」(小金井市など)を再生して後世に残そうと、NPO法人「小金井桜を復活する会」が活動している。木の衰えなどで、この1世紀で1400本以上から800本ほどにまで減った。その実情を知ってほしいと来年2月3、17日、市内で学習会を催す。

 同会などによると、小金井桜は江戸幕府の命を受けた府中出身の代官・川崎平右衛門定孝(1694~1767)が、奈良や茨城から取り寄せたヤマザクラを、農民の協力も得て約6キロにわたって植えたのが起源とされる。
 武蔵野新田の開発など「享保の改革」を手がけた8代将軍・徳川吉宗の治世だ。多くの人が花見に訪れ、歌川広重の錦絵にも描かれた。1924年には国の名勝にも指定された。
 同会は桜が衰える原因は、手入れ不足や排ガスの影響などとみる。同会副理事長の小沼広和さん(69)は「小金井桜は危機的な状況で、放置すれば絶滅してしまう。学習会をきっかけにこうしたことも知ってほしい」と話す。
 学習会は川崎平右衛門定孝の没後250年などを記念して催す。会場は市緑センター(緑町3丁目)で午後2~4時。NHK大河ドラマの歴史考証も担当する東京学芸大学の大石学教授が、3日は「享保の改革による武蔵野新田開発」、17日は「川崎平右衛門定孝と名勝小金井桜」とそれぞれ題して話す。
 資料代は2日間で千円。住所、氏名、電話番号を明記し、来年1月20日までにファクス(042・352・3155)かメール(info@kankyo-saisei.net)で申し込む。先着70人。
 問い合わせは小沼さん(090・6507・4310)へ。

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