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CO2排出量取引、中国始動 全国市場、欧州上回る規模 まず電力業界が対象

 中国政府は19日、地球温暖化対策を効率的に進めるため、二酸化炭素(CO2)排出量取引の全国市場を設立したと発表した。まずは電力業界1700社超が対象で、排出量は30億トンを超える。欧州連合(EU)の規模を上回り、世界最大の排出量取引市場が誕生した。

 排出量取引は企業や業界に排出量の枠を定め、達成できなかった所に、超過達成した所から枠を買わせて温室効果ガスの削減を進める制度。中国は2011年以降、北京市など7省市で排出量取引の制度整備をし、13年からは実際に取引を始め経験を積んだ。全国市場でより多く、効率的に排出量を減らせるようにする。新興国の中国に世界最大の市場ができたことで、先進国以外でも気候変動への対策が加速しそうだ。
 習近平(シーチンピン)国家主席は15年9月、米中首脳会談で17年に全国市場をつくると表明していた。米国が離脱を表明した地球温暖化対策のパリ協定を履行する姿勢を国際社会に印象づけ、環境分野での世界のリーダー役を担う姿勢を示す効果も見込んでいると見られる。
 当初は石油化学と化学、建材、鉄鋼、非鉄金属、製紙の各業界も対象とする計画だったが、設立時は電力業界のみという慎重な滑り出しだ。石炭火力発電など排出量が比較的多く、排出量データの把握も進んでいた電力業界を突破口として実績を積む狙いがある。
 成否の鍵は、排出量を設定するための情報を政府が正確に把握できるかだ。今回対象から外れた鉄鋼業などは国有・民営企業が入り乱れ、過去の排出実績を集めるのも簡単ではなさそうだ。成長が鈍る中国経済に与える影響も課題だ。今後、拡大が検討される各業種には生産能力が余ってリストラが進む所があり、排出量削減のコストが追い打ちをかける可能性もある。

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