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(こちら移動支局)田辺8日目 「山を育てる」会社 30年後、健康で豊かな山に/和歌山県

 インドネシアで現地バイヤーとして勤務後、ふるさとの田辺市に帰り、8年間、山の管理をする西牟婁森林組合の職員として働いた中川雅也さん(34)。経歴をいかして、昨年「山を育てる」会社を設立した。
 バイヤーとしてインドネシアと日本を行き来する中で、現地でデング熱にかかった。治ったと思ったら今度はデング出血熱に。「『次かかったら命の保証はありませんよ』と医師に言われてしまいました」。これを機に退職し、田辺市に戻った。そのとき目に入ったのが森林組合の求人だった。
 森林組合で働き、林業の現状を知った。山を健康に保つための手入れがされず、荒れた山林が増えていた。小規模な山林の所有者には「お金にならない」と管理をしない人もいた。
 「健康な山を育てたい。ビジネスチャンスも多くある」。組合をやめ、思い切って会社を立ち上げた。組合と同様に山を管理する業務を行いながら、少し違った取り組みも行う。
 バイヤー時代の経験を生かし、木材輸出の手助けを積極的に行う。「切るべき木を切って、それを売る。そして木を植える」。好循環を作り上げた。
 若手も積極的に採用した。現在9人のスタッフがいるが、30代が3人、最年少は20歳だ。「資格や経験がなくても出来る仕事はある。また、同年代に林業に携わる人がいれば、興味を持ってもらえる」
 ドングリでの苗作りも始めた。「地元の山に地元の木を植えたい」。苗を植え始めるのは3年後の予定。「30年後に僕の息子が35歳になったときに、健康で豊かな山にしたい」

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