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知床最先端にアライグマ 知床財団、自動撮影で確認 /北海道

 生態系への悪影響が心配される特定外来生物のアライグマが、世界自然遺産・知床の最先端にまで侵入していたことがわかった。
 知床の環境保全活動を担う知床財団(斜里町)が昨夏、知床半島先端の知床岬東側(羅臼町)にセンサー付きの自動撮影カメラを設置。今春に回収して画像を調べたところ、昨年10月19日午後8時40分過ぎに、知床岬方面に向かう動物の後ろ姿が写っていた。戻ってくる姿はとらえられなかったが、特徴的なしま模様の尾からアライグマと判断した。
 知床財団によると、世界遺産地域の周辺で車にひかれたアライグマの死骸が回収されたことはあるが、世界遺産地域内で確認されたことはなかった。だが、知床岬付近で操業する漁師の男性は朝日新聞に「何回も見た。子連れでいるのも見たことがある。南向きの暖かい斜面に穴でも見つけて越冬しているのだろう」と話す。
 増田泰・知床財団事務局長は「まずは監視を強化して情報を蓄積すること。原則は捕獲だが、根絶は難しいだろう」と話している。

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