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ツキノワグマ広域で対策 県と4府県、計画策定へ /兵庫県

 県はツキノワグマについて、鳥取、岡山、京都、大阪を合わせた5府県による広域的な保護・管理計画の策定に乗り出す。5府県では目撃情報が増加傾向にあり、人が襲われる被害も出ている。そのため、府県境を越えて移動しているクマの生息実態を協力して把握し、対応していくことが狙い。来年に検討会を立ち上げ、2022年度の運用開始を目指す。

 県鳥獣対策課によると、16年度のクマの出没情報は5府県で計約3200件と、13年度の2倍近くに増加。人が襲われたケースも計11件あったという。
 専門家の意見を踏まえ、県が3月に策定した管理計画では、県と生息地域がまたがる鳥取、岡山、京都について「近年は数年に一度大量出没し、捕獲数が増加する」と指摘。「関係府県が協議・調整し、計画的に保護管理を進める必要がある」との方針を示した。そこで県は9月、隣接する大阪を含む5府県で協議を開始した。
 目撃・痕跡情報や捕獲頭数などに基づくクマの生息数の推定方法は、各府県で異なっているため、検討会で推定方法を共通化。そのうえで生息状況を確認し、広域的な保護・管理計画をつくることにより、クマによる人身被害を防ぐなどとしている。
 県は昨年、20年ぶりにツキノワグマの狩猟を解禁。今年も11月15日から1カ月間解禁しており、今月7日時点で1頭を捕獲したという。岡山県も今年、17年ぶりに狩猟を解禁している。

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