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府中発、おもちゃで「木育」 NPOが普及目指す新作「ありがとうつみき」 /広島県

 広島県府中市のNPO法人「府中ノアンテナ」が、子ども向けに木のおもちゃの普及を進めている。府中市は家具に代表される「木工のまち」として知られ、子どもに木について学んでもらう「木育」の一環という。今夏には家具の技術をデザインに取り入れた新作の積み木の販売を始めた。
 同法人は、2011年にグラフィックデザイナーや印刷、看板会社の社員らが府中市の魅力を発信しようと結成。木育のほか、フリーペーパーの発行、イベントの開催などをしてきた。
 木育の柱になっているのが、家具職人や保育士らと13年に始めた木を使ったおもちゃづくり。暮らしに木を加えて欲しいと、「KiTAS(きたす)」のブランドで、積み木やすごろくなどを開発してきた。
 新作の商品名は「ありがとうつみき」。市が昨年度に木のおもちゃを新生児に贈る事業を始め、そのプレゼント用に共同で開発した。商品名には、「子は宝で生まれてくれてありがとう」との思いを込めた。非売品だったが、一般からの購入希望も多く、7月に商品化した。木の端を逆ハの字状に削って接合させる「蟻(あり)組み」という技術を取り入れ、積むだけでなく、成長に合わせてはめたり外したりする遊びもできる。
 担当の宗藤正典副理事長は「木は手触りや香りなど自然特有の良さがあり、その素晴らしさを知ってもらいたい」と話す。ありがとうつみきはネットや道の駅びんご府中で販売、価格は3600円(税別)。問い合わせは同法人(0847・44・6227)。

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