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本から抜け出したキノコたち 筑波実験植物園、90点展示 /茨城県

絵本や漫画に登場するキノコの仲間を紹介する風変わりな「きのこ展」が、国立科学博物館筑波実験植物園(つくば市)で開かれている。人気絵本からマニアックな漫画まで、多種多様なキノコを本と一緒に展示している。野生キノコの展示もある。9日まで。
企画した同博物館の保坂健太郎研究主幹(41)が多くの絵本や漫画の中でであったキノコから約90点が集められた。絵本「アンパンマン」に登場した「かびるんるん」や、漫画「美味しんぼ」のトリュフなどの有名作品だけでなく、保坂さんが監修した作品も登場する。
その一つ、新國みなみさんの漫画「きのこくーちか」(小学館)は、キノコを愛する主人公とロシア人青年の日々を描いた物語。会場には、その中で登場した「オニフスベ」という直径数十センチのバレーボールのようなキノコが展示されている。保坂さんによると、食べることもできるが「乾燥標本なのでちょっとにおいがきつい」という。
ロシアの絵本「わいわいきのこのおいわいかい」(カランダーシ出版)には、ロシアのキノコが登場する。日本ではどのキノコにあたるのか、保坂さんも悩んだという。「辞書によるとナメコだったのですが絵が違う。いろいろ調べてナラタケと分かりました」
野生キノコや栽培キノコを常時100種類以上展示する。すぐに乾燥してしまうため、開催期間中は全国の愛好家の協力を得て補充するという。保坂さんは「大半がつくば市内でも見られるキノコ。こんなに多彩なキノコが身の回りにあることを感じてほしい」と話す。
入園料は一般310円、高校生以下と65歳以上は無料。問い合わせは同植物園(029・851・5159)。

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