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撮った!佐渡のトキ、写真展に 自然保護官補佐の近藤さん・原さん /新潟県

 環境省佐渡自然保護官事務所で働く自然保護官補佐(アクティブ・レンジャー)の女性2人が、国の特別天然記念物トキを撮影した写真を両津港佐渡汽船ターミナルで開かれている写真展に出品している。トキのモニタリング現場で撮影した写真からは、臨場感が伝わってくる。

 2人は、近藤陽子さん(34)と原奈緒子さん(26)。全国に点在する自然保護官事務所には、希少野生動植物の保護や国立公園の管理などを業務とする自然保護官(レンジャー)と、補佐役のアクティブ・レンジャーがいる。佐渡に配属されている2人は、自然界に生息するトキのモニタリング業務などを続けている。
 今回の写真展「国立公園・野生生物フォトコレクション」では、関東地方環境事務所管内の13自然保護官事務所のアクティブ・レンジャー18人が撮影した計39点が展示されている。
 近藤さんが出品したのは2枚。冬の森林を飛翔(ひしょう)するトキと、夏の水田に姿を現したトキだ。「モニタリングは午前4時から9時まで。トキに気づかれないように望遠レンズを使って撮影した」と近藤さん。水田にいたトキには「いたいた!」とタイトルをつけた。
 近藤さんは米国カリフォルニアの大学で動物学を専攻。「動物にかかわる仕事がしたい」と、2014年10月から佐渡の事務所に勤めている。
 原さんは、稲刈り後の田んぼをトキが歩いている写真を出した。タイトルには「一歩前進」とある。単独行動が多いとされるダイサギが3羽集まっている写真も出品。「昨年11月に赴任したが、写真展の締め切りが12月だったので、必死に撮影した」と振り返る。
 原さんは東京農大で森林生態学を学んだ後、ネパールで2年間のボランティア活動を経て佐渡の事務所にやって来た。「大学で里地里山について学んだので、日本で自然保護、保全にかかわる仕事をしたいと思っていた」と話す。
 2人に初めて暮らす佐渡の感想を聞くと、近藤さんは「世界に誇れる美しい海岸線。佐渡は鳥の楽園です」、原さんは「豊かな自然」と答えた。
 写真展は4日まで。

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