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記念物のそば、荒れ地をソバ畑に シデコブシ群生の菰野・田光 /三重県

 国の天然記念物シデコブシが群生する菰野町田光(たびか)地区で、耕作放棄地などを利用してソバを育てる試みが今夏、始まった。地元の農家が町の補助を受け、約1万4千平方メートルで取り組む。天然記念物を抱えるため農薬は使わないといい、代表の諸岡義孝さん(66)は「うまくいけば、『シデコブシ蕎麦(そば)』として名産品に」と意気込んでいる。

 田光川支流の湧き水が出る谷筋の丘陵地にあるシデコブシと湿地植物群落は、2005年に国の天然記念物に指定された。しかし近年、周辺では耕作を放棄し、荒れ放題となった土地が増え、悩みの種となっていた。
 8月下旬、諸岡さんら地元の農家6人は町から65万円の補助を受け、広範に育てられている品種「信濃1号」の種をまいた。ソバ作りの経験はないが、「それほど手間がかからず、隣のいなべ市でも盛んに育てられていて、気候的にも問題ない」という県四日市農林事務所や町のアドバイスがあったからだ。
 農薬だけでなく肥料も一切与えていないが、20日間ほどで20~40センチに育った。しかし、メンバーの一人は「初めてのことで、試行錯誤の最中。連作に耐えうるのかどうかも分からない」と胸の内を明かす。シカやイノシシによる獣害に加え、台風被害など心配は尽きないという。
 ただ、種をまいてから収穫が早いのもソバの特徴。約70日間で収穫できるといい、このままでいけば収穫予定日は11月20日前後となる。初回は、1反(約990平方メートル)当たり45キログラムの収量を目標にしている。
 白くかれんな花が一面に広がるソバ畑を前に、諸岡さんは「来年からは作付面積を増やしたい。今回の成績次第では、2倍、3倍もいけるのではないか」と早くも手応えをつかんでいる。

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