サントリー、朝日新聞共催企画「ミライテラス」で生物多様性保全を特集 協会の新プロジェクトを紹介
持続可能な社会に向けて、ビジネスの中でSDGsがどう展開されているのかを学ぶサントリーと朝日新聞社の共催企画「ミライテラス」。30日夜に「森を豊かに 生物多様性を育もう」と題して17回目が開催され、オンライン配信されました。(関連サイト)https://www.asahi.com/sdgs/terrace/
この中で、森林文化協会が今年度から始めた新規事業「自然共生の森づくり」プロジェクトについて、紹介されました。
この事業は管理や整備が行き届かない市町村などの森林を森林文化協会が企業に紹介、協定を結んだ企業からの寄付をもとに、管理、整備を進めるというものです。現在、協会では対象となる森林の選定や、趣旨に賛同いただける企業の募集を進めています。
配信では、モデル・タレントの押切もえさんが、国内外の山の魅力と自然について自身の経験を紹介。国立環境研究所室長の五箇公一さんは、生物多様性が危機的状況にあることを解説。それは人間の社会活動が大きく影響しており、「生物多様性の保全は人間社会の持続のための安全保障だ」と意義を強調しました。
林政審議会委員の飯塚潤子さん(東京チェンソーズ)は東京都檜原村で取り組む林業の様子や、高齢化が進む中での森の活性化について語りました。「木材価格が安く丸太を市場で売るだけでは稼げない」と実情を説明し、伐採した木をまるごと有効活用する工夫をしていることなどを紹介しました。
そして、今年度から朝日新聞社と共催しているサントリーは、山田健さん(サントリーホールディングスサステナビリティ経営推進本部)が全国23カ所で展開する「天然水の森」活動を紹介。「地下水を多くはぐくむ健全な森林土壌を育てることが重要で、そのために森の多様な生き物の力を借りる必要がある」などと述べました。
そのうえで、シカによる食害が深刻なリスクになっていることを紹介し、保護柵によって植生を守る取り組みなどを説明しました。