主催事業
グリーンセミナー

グリーンセミナー 小石川植物園で初開催

ヒマラヤスギの前で、森林インストラクター臼井治子さんの説明に聞き入る参加者

 グリーンセミナー「小石川植物園を歩く」が2日、午前と午後の2回、開催されました。植物学の研究を目的とする東京大学の付属施設である同植物園(東京都文京区)で行うのは初めて。午前、午後合わせて約40人の参加者は森林インストラクター・緑化文化士、臼井治子さんの解説を聞きながら、園内の樹木や草花を見て回りました。

 午後の部は途中からあいにくの雨となりましたが、一行はまず正門そばにある「精子発見のソテツ」について説明を受けました。裸子植物のソテツに精子があることが、世界で初めて1896年に発見されたことや、ソテツの雄と雌の特徴などを臼井さんが説明しました。

精子発見のソテツについて説明する臼井さん

 ヒマラヤスギの前では、臼井さんが、ヒマラヤスギが公園樹として使われていることや、ヒマラヤスギの仲間のレバノンスギは優良な木材が取れることから各地で伐採が進み、巨木が減って枯渇していることなどを紹介しました。

サクラにまつわるエピソードや種についての臼井さんの解説に、参加者は聞き入っていた

 園内にある多様な種のサクラについても詳しく解説。紀伊半島南部で自生し、新種と確認されたクマノザクラについても、特徴や新種確認にまつわるエピソードを紹介しました。

 その後も、世界的に有名な「精子発見のイチョウ」やクスノキ、ボダイジュ、スズカケノキ類など、園内にある木々を見て回り、参加者は熱心に聞き入っていました。

ボダイジュのプロペラ型をした総苞葉(葉が変化したもの)について解説する臼井さん

植物に関心がある子どもが臼井さんの説明に聞き入り、交流する一幕もありました

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