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新書『自然保護と平和構築』 田中俊徳氏がGP加筆
森林環境研究会の幹事をつとめる田中俊徳・九州大学アジア・オセアニア研究教育機構准教授の執筆による『自然保護と平和構築』(知の新書 G02/税込み1430円)がこのほど、文化科学高等研究院出版局から出版された。全国の書店で購入できる。
新書は、2015~17年に森林文化協会発行の月刊誌『グリーン・パワー』(現在はデジタル版)で連載された「自然環境政策の最先端を探る」を大幅加筆するなどした。
「『地球』を世界遺産にする」との副題のもと、筆者は「自然保護」をテコにして紛争や領土問題を解決できるとし、「国境を越えた自然保護」の重要性を訴える。その究極的なカタチとして「地球を世界遺産に」との大胆な発想で、国際社会が地球をまるごと保全すべきだと説く。SDGs(持続可能な開発目標)のさらに先を見すえた視座は、新型コロナウイルスの感染拡大による影響、ロシアのウクライナ侵攻が続くいまだからこそ、なおさら響くものがある。
新書の問い合わせなどは、同出版局のホームページ(https://ehescjapan.com)へ。