色彩でめぐる世界の絶景

数千の仏教建造物が立ち並ぶ仏教聖地

 

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 ミャンマー中央部のエーヤワディー川中流域に広がる平野部一帯には、数千にも及ぶといわれる数の、大小さまざまな寺院や仏塔が林立する。その地域名を「バガン」という。
 バガンは、カンボジアのアンコールワット、インドネシアのボロブドゥールとともに「世界三大仏教遺跡」と呼ばれている。国民の80%以上が仏教徒といわれるミャンマーでは多くの人々が訪れる聖地だ。
 訪れたのは5月、東南アジアでは暑季といわれる一年で最も暑い季節だ。気が遠くなりそうな暑さの中、カメラや三脚などの機材があるので車を借りたいところだが、寺院のある地帯へは車では入れないので、原付きバイクを借りることにした。
 走れば涼しいかと思ったらドライヤーのような熱風で、点在する寺院の合間を汗だくで走っては木陰で休むを繰り返し、撮影の下見をした。そして翌朝のまだ涼しい時間帯に再度出向き、撮影した。
 高台から見ると、茶色い大地と緑の樹木のコントラスト中に仏教建築群が浮かび上がるように見え、オレンジ色に染まった朝焼けの空が彩りを添えている。昔も今もあつい信仰を集める彼の地の朝は、静寂に包まれていた。

【撮影地】ミャンマー連邦共和国 バガン
(谷角靖)

 

 

■お知らせ

『大切な人と見たい風景 TWILIGHT』(青菁社 税込み1650円)

 

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 日の出やたそがれ時の薄明かりの状態を意味する「トワイライト」。その美しい光景は感動的で人々を魅了します。世界中を飛び回り、撮影を続ける写真家・谷角靖による世界各地のトワイライトタイムを厳選、構成した写真集です。

https://www.seiseisya.net/seiseisya-books/twilight.html

■プロフィール
 たにかど・やすし/1973年大阪生まれ。2006年にカナダ永住権を取得。以降、現在までカナダの雄大な自然を撮影するとともに、世界各地へフィールドを広げる。極北のオーロラや絶景を得意とし、カヤックやドローンなども駆使して撮影に挑む。写真展や著書も多数。(公社)日本写真家協会会員

公式ホームページ http://www.yasushi-products.com/

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