世界遺産「生きている地球」
プリトヴィッチェ湖群国立公園-クロアチア 湖と滝が奏でる緑のハーモニー
最高の晴天に恵まれた。この世のものとは思えないほど神秘的な、様々な緑の色に包まれた大自然に出会うことができた。森の中に続く木道を歩き進み、絶え間なく変化する湖の色や緑の木々、水の音に癒やされ続けた。体いっぱいにマイナスイオンを浴びながらのトレッキングは最高の気分だった。
首都ザグレブから南へ約110キロ。ヨーロッパブナやナラなどからなる広大な森に、エメラルドグリーンに輝く大小16の湖と92の滝が点在する。階段状に繋(つな)がる湖群は長い年月をかけて石灰華(石灰質が堆積したもの)の働きが川の流れをせき止めて生み出したもので、独特の景観をつくり出している。
ここでは、芽吹きの春、緑がまぶしい夏、紅葉の秋、滝が凍る冬と、四季それぞれに美しい景色を見ることができる。また国立公園内には、ヒグマやオオカミをはじめ多種類の動物が生息しているという。
自然を五感で感じられる、美しい景観の地だ。
【1979年登録 自然遺産】
(富井義夫)
■写真集
『世界遺産 絶景ベストセレクション』(宝島社 税込み690円)
神秘を感じる大自然、歴史的建造物、芸術的建築美、日本の世界遺産など、いつかは行ってみたい絶景の世界遺産を、綺麗な写真とともに心ゆくまで堪能できる1冊です。
■ プロフィール
Yoshio Tomii/1953年東京生まれ、札幌在住。40年超にわたり地球を駆け巡り、極地を含む132の国と地域を撮影。世界遺産に魅了され、その素晴らしさを伝えるメッセンジャーになりたいと願い、訪れた世界遺産の数は600を超える。写真展、著書多数。(公社)日本写真家協会会員。
公式ホームページ https://www.tomiiyoshio.com