済州火山島と溶岩洞窟群-韓国 火山によるダイナミックな景観美
見渡すかぎり一面の菜の花畑は黄色い絨毯(じゅうたん)を敷き詰めたようで、明るい春の色が広がる。腰近くまで菜の花に埋もれ、花の香りに包まれながらの撮影となった。花畑の向こうには、真っ青な海と雲一つない空が広がる。吹く風も心地よく、晴れ晴れとした気分になる。
王冠のような特徴的な形で聳(そび)え立っているのは、島の東端に位置する「城山日出峰(ソンサンイルチュルボン)」。約10万年前の海底噴火により誕生した山で、標高182メートル。山頂に巨大な噴火口跡を残す、島を象徴する景勝地だ。
済州島(チェジュド)は韓国最南端に位置する火山島で、同国最大の島。「済州火山島と溶岩洞窟群」の世界遺産登録名で「漢拏山(ハルラサン)自然保護区」「城山日出峰」「拒文岳(コムンオルム)溶岩洞窟群」の三つの地域が登録されている。希少な動植物が多数見られる地域や火山活動で生まれた滝や溶岩洞窟など優れた景観美を誇るとともに、地球の形成や進化の歴史を今に伝えている。
【2007年登録 自然遺産】
(富井義夫)
■写真集
『世界遺産 絶景ベストセレクション』(宝島社 税込み690円)
神秘を感じる大自然、歴史的建造物、芸術的建築美、日本の世界遺産など、いつかは行ってみたい絶景の世界遺産を、綺麗な写真とともに心ゆくまで堪能できる1冊です。
■ プロフィール
Yoshio Tomii/1953年東京生まれ、札幌在住。40年超にわたり地球を駆け巡り、極地を含む132の国と地域を撮影。世界遺産に魅了され、その素晴らしさを伝えるメッセンジャーになりたいと願い、訪れた世界遺産の数は600を超える。写真展、著書多数。(公社)日本写真家協会会員。
公式ホームページ https://www.tomiiyoshio.com