世界遺産「生きている地球」
イグアス国立公園-アルゼンチン/ブラジル 世界最大級のスケールを誇る大瀑布(ばくふ)
アルゼンチンとブラジルの国境に位置するイグアス国立公園。1984年にアルゼンチン側、86年にブラジル側のあわせて約22万ヘクタールの地域が世界遺産に登録された。
「イグアス」とは、先住民の言葉で「大いなる水」を意味するそうだ。その名の通り、ここには大小約300もの滝があるという。そのハイライトは落差80メートルを誇る最大の滝「悪魔ののど笛」。耳をつんざく轟音(ごうおん)と水しぶきを上げて大量の水がなだれ落ちる。その迫力には圧倒されっぱなしだった。そして川に大きな虹が懸かる光景にはたいへん魅了された。
また、広大な亜熱帯の密林は動植物の宝庫だ。絶滅危惧種の生きものが生息するのはもちろんのこと、ハイキングコースを歩くだけでも、人懐っこいハナグマや、日本では見たことのない色鮮やかな鳥やチョウなどとの“出会い”があり、アマゾンの大自然が満喫できる。
【アルゼンチン・1984年/ブラジル・1986年登録 自然遺産】
(富井義夫)
■写真集
『世界遺産 絶景ベストセレクション』(宝島社 税込み690円)
神秘を感じる大自然、歴史的建造物、芸術的建築美、日本の世界遺産など、いつかは行ってみたい絶景の世界遺産を、綺麗な写真とともに心ゆくまで堪能できる1冊です。
■ プロフィール
Yoshio Tomii/1953年東京生まれ、札幌在住。40年超にわたり地球を駆け巡り、極地を含む132の国と地域を撮影。世界遺産に魅了され、その素晴らしさを伝えるメッセンジャーになりたいと願い、訪れた世界遺産の数は600を超える。写真展、著書多数。(公社)日本写真家協会会員。
公式ホームページ https://www.tomiiyoshio.com